兜のしまい方

全般

兜をおしまいになるときは、天気のよい(乾燥した)日に、埃をよくはたき湿気の無いところにおしまいください。防虫剤を入れてはいけません。防虫剤は紙や繊維に虫が付かないような成分を含んでいますがこの成分は金の被膜を通して中の金属をいため腐食の原因となるからです。力石作の鎧兜も例外ではありませんので絶対に防虫剤は入れないようにお願いいたします。威毛は防虫加工がしてあり、皮はシカ皮を使用していますので虫が付きません(シカなめし皮は繊維が非常に細かく虫も食べられません=1000年前の鎧のシカ皮は今でもきれいに遺っています)。しかし湿気があるとカビの原因になりますので湿気のないところにおしまいください。
ご購入時に付属の保存剤は金属をいためる心配がありませんので、安心してお使いください。別売りもございます。

ここでは上の兜のしまい方をご紹介します。

鍬形(くわがた)のしまい方

兜中央の鍬形台に挿入されている左右の2枚の鍬形を抜きます(兜の種類によっては鍬形が3枚のものもあります)。
↓写真のように、2枚の鍬形が直接触れないように、間に紙を挟むように重ねてしまいます。

兜の包み方

↓兜下部の赤い大きな房が兜本体に当たらないように気を付けて、兜の下に来るようにして大きな白い紙でくるみます。この時兜は傾けないで紙の方を動かしてくるみます。

↓こんな感じになります。

↓大きな不織布でくるみます。この時も兜は傾けないで不織布の方を動かしてくるみます。

↓こんな感じになります。

兜収納箱へのしまい方

↓箱の底にまず紙にくるんだ鍬形を置き、その上に兜を載せます。例では収納箱は桐箱ですが、兜の種類によって、ダンボール箱・蒔絵箱・足のある兜櫃(かぶとびつ)と、ありますが、要領は同じです。

↓心木・作札をなるべく兜に干渉しない位置に置きます。

↓隙間があれば中のものが動かない程度に詰め紙を入れ、畳んだ袱紗を載せます。袱紗は鍬形を底に入れる前に一番底に入れてもOKです。

↓収納完了です。